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深呼吸の生理学的効果について

深呼吸による生理学的な効果には以下のようなものがあります。

  1. 鼻からの吸気には、鼻腔内の末梢神経を刺激して、神経系を落ち着かせる効果があります。
  2. 鼻からの吸気による刺激は、気管支を拡張させたり収縮させたりする効果があります。
    鼻呼吸では過呼吸状態はおこりにくいです。
  3. 副交感神経と関係のあるアセチルコリンの分泌を促進します。
  4. 横隔膜や肺の規則的な動きは、副交感神経機能を促進させます。
    そのゆっくりした動きは、脳の視床下部に伝わりリラックス状態を生じやすくします。
    呼気のときに空気を十分吐ききることで、呼吸に必要なエネルギーの消費量を効率よく最小限にできます(一回の換気率が高まります)。
  5. 肺胞の表面にある毛細血管でのガス交換が促進されます。
深呼吸の認知的(心理的)効果について

また、認知的(心理的)効果もあり、以下のようなものがあげられます。

  1. 呼吸や体に意識を向けたり、リラックスのイメージにより、ひとつのことに囚われている状態からへ注意が外れていきます。
  2. 「自分でコントロールできる」という感覚や、症状が改善するということを期待への高まり。
  3. 緊張が高まると、気持ちを落ち着けるために人は自然と深呼吸をするものです。
    逆に、意図的に呼吸をすることで、感情の変化を導くことが可能です。
ゆっくりした腹式呼吸

肋骨の下の部分を広げるイメージで行いましょう。
大きくゆっくり吸って、1秒ほど止め、少しずつ空気を吐き出していきましょう。
一分間の呼吸数6~8回が目標です。

鼻からの呼吸について

  1. 鼻からゆっくりを息を吸いましょう。このとき口は閉じます。
    喉の筋肉が緊張してしまわないように、口は閉じて行います。
  2. 脇腹、腹部が膨らむように吸い込みます。
    このとき、肩や胸の位置を動かさないようにしましょう。
  3. 1秒ほどポーズ(息を止める)
  4. ろうそくの火を消すように、細く長くふ~っと息を吐きます。
    吐ききった後も少し長めにポーズをとってから、再び息を吸います。
ペーシング呼吸

メトロノームなどを用いて、そのペースに合わせて呼吸をします。
ペーシングのリズムと呼吸だけに集中します。

イメージ呼吸

自分にとってリラックスするものをイメージしながら深呼吸を行います。
瞑想効果と合わさって、大きなリラックスが得られます。
草原のそよ風のイメージ、海辺のイメージ、光の中に包まれたイメージなど

ペーシングのリズムに遅れまいとかえって緊張する人もいるし、イメージの中に没頭しにくい方もいて、練習が必要な場合もあります。

無理をせずに試してみて、それぞれにあった呼吸法を選びましょう。

アロマオイル

身体感覚に敏感な方は、アロマオイルなど香りがとても効果的に作用するでしょう。
鎮静効果や催眠効果など副交感神経を優位にする香りとして、ラベンダー、カモミール、マジョラム、オレンジスイートなどがあります。

その日の身体が求める香りを選ぶと良いでしょう。
ジャスミンやローズマリーなどは興奮、刺激作用があるので、リラックスしたいときには不向きです。

緊張性頭痛のときに効果的な呼吸
  1. 額の中央(眉間)に利き手の人差し指と中指を軽く置きます。
  2. 次に、利き手の親指で片方の鼻孔を閉じ(おさえ)えます。
  3. ゆっくりと音をたてないように、あいた方の鼻孔から息を吸います。
  4. 親指を離し、薬指と小指で反対(息を吸った方)の鼻孔を閉じ(おさえ)ます。
  5. ゆっくりと音をたてずに、あいた方の鼻孔から息を吐き出します。
  6. そのままの状態で、吐き出した鼻孔から息を吸いこみます。
  7. 薬指と小指を離し、親指で鼻孔をふさぎ、あいた方の鼻孔から息を吐き出します。

はじめは5回から行い、少しずつ回数を増やしていきます。

鼻孔を通した深呼吸は、一度でも行えばその効果は実感できると思います。
難しく考えずに、少しの時間があったら、まずは試してみてください。
呼吸法を行うときは、なるべく締め付けない服装で、時計やアクセサリーなども外しましょう。