「やりたいことがわからない」という悩みはどんなときにおきるのでしょうか。
- 自分のやりたいことがわからない
- 自分の欲しいものがわからない
そして、何かひとつのことに打ち込んでいる人をみて、劣等感を感じてしまう。
「どうして私は打ち込めないのだろう?」
「根気がないのだろうか?」
「あきっぽいからなのだろうか?」
「どうして『これだけは欲しい!』というものがないのだろう?」
そして、その後にはこんなふうに考えてしまう。
「わたしって、なんだか中途半端だわ」
少し興味があることに出会ったとき、こんな考えがチラつきませんか?
- 自分にはできない
- 似合わない
- 欲張ってはいけない
- 他の人(親とか)はどう思うだろうか?。
- それは、私にとっていいことなの?悪いことなの?
自然にわきあがる考えが「欲しい」「やりたい」感情を抑えてしまっている。本当はやってみたいのに、何かが邪魔をしていると感じる。
こういった自然に自動的にわきあがる考えを、認知行動療法のページで記載した「自動思考」といいます。 あまりにも素早く、そして慣れている考え方なので、そんな考えをしているなんて意識しないと気が付かないくらいかも。だから、(考えていることに気付かないから)考えていないのに「つまらない」とか「だめだ」とか感じているのかもしれません。
そしてそれが、奥深くに定着し、欲求を感じることができないくらいに抑え込んでいることもあります。「抑圧」といいます。辞書では「不快な観念や表象・記憶などを無意識のうちに押し込めて意識しないようにすること。」とあります。
この説明を読むとあまり良いイメージではないかもしれませんが、ときに自分のこころを守るために必要な機能となります。一方で、その機能が、自由な感情や、いきいきとした喜びまで抑えてしまうこともあります。今の自分に何かの違和感があり、もっと楽しめるはずだと思い始めているならば、そんな自分と向き合ってみるタイミングなのかもしれませんね。
「そういうことじゃないの。いろいろ行動しているし、楽しんでもいる。でもなんだか、中途半端なの。
そういうふうに感じることもありますね。
何かひとつのことに打ち込み、それに優れることが正しい人生だと決めたのでしょうか?
それをできる人が最も優れた人だと誰が決めたのでしょうか?
自分が選んできたことや取組んできたことを、「よい選択だった」と思えたらいいですね。
こんなふうに「やりたいことがわからない」という思いには、欲求を抑えた場合とか、今の自分に自信がもてない場合などがありますが、それ以外にも、もっと色々な状況があるのだろうと思います。
いずれにしても、今「やりたいことがわからない」と感じ始めたならば、それは、いままでの自分の在り方に違和感があるということなのでしょう。「自分をみつめるタイミングである」という自分からのサインかもしれません。自分自信をみつめる時間を作ってあげましょう。
結果として「やっぱりいままでの自分でよかったな」と思うことになるかもしれない。それでも、きっと違和感の意味が腑に落ちるようになるでしょう。人のパーソナリティは生涯をかけて成長・変化していくものですから。